こんにちはきっこうどうの塩出です。
6月18日 午前8時頃に大阪で大きな地震が発生しました。
多くの被害があり、今も余震が続いて避難されている方もいます。
避難生活で怖いのは、自動車などで長時間過ごされて起こるエコノミークラス症候群です。
2年前に起きた熊本地震や新潟中越地震でも報道されていました。
この病気は、長時間同じ姿勢で座ったままでいると、脚の静脈の血が流れにくくなり、膝の裏あたりの静脈に「血栓」(血の塊)ができる事があり、 それによって起こります。立ち上がって歩き始めた瞬間に血栓が血流に乗って流れ始め、肺まで流れると、血管が詰って、「胸の痛み」や「息苦しさ」などを感じます。
多くは、到着間際の機内や到着した空港で発症しますが、フライト後2週間以内に、旅行先や、帰宅後に自宅で起こることもあり、 最悪の場合呼吸困難に陥って死亡する事もあります。
また自動車の中で長時間同じ姿勢をとっていたりしても発症します。
原因としては
①「長時間の足の運動不足」・・血液は、筋肉の収縮運動で足から心臓に戻ります。長時間、足を動かさないままでいると、血液の流れが滞って、血液の塊ができやすくなります。
窓側や6列の座席の中央などに座った人は、つい他の人に遠慮して席を立たなかったり、目的地に着くまで8時間とか9時間、一度もトイレに行かなかったりすると、ますます『エコノミークラス症候群』を発症する危険性が高くなってしまいます。
②「乾燥」・・・機内の湿度は5~15%とたいへん低く、砂漠より乾燥した状態です。この湿度では普通、1時間に80ccの水分が体から失われます。このような状態で水分を補給しないと、血液が濃くなってドロドロになり血栓ができやすくなります。
症状としては
軽い場合は、片側の足のむくみや痛みがあります
この症状はすぐに分かることもあれば、時間が経って分かる場合もあります。
重症例では足にできた血の固まりが肺に詰まり、息が苦しくなり、胸の痛みを訴えて失神することがあります。
足のむくみはわかりにくいのですが、片足の膝の裏あたりが腫れて痛いというのが他の痛みとの違いです。
予防方法としては、
①水分補給
- 1時間ごとにコップ半分ほどの水やイオン飲料、ジュースを補給する。
- アルコールやコーヒーは、利尿作用があり脱水の原因となるので飲み過ぎないように注意する。
②足の運動
- 1~2時間毎に席を立って少し離れたトイレへ行く。
- スペースを見つけ、軽く足の屈伸運動をする。
- 座席では、かかとの上下運動を1時間に3~5分程度行う。
- 時々足を伸ばし、血行が悪くなるので足は組まないようにする。
③その他
- ゆったりとした伸縮性のある衣服を着る。(ウエストなどを締め付けない。)
- 睡眠薬は使用しない。
- 長いフライトの前後は禁煙をする。
こういったことに注意して二次災害を防いで行きましょう。